題名を見たとき、ん??と思った。なんだこりゃ。自殺を促してるのか、まさかね
そりゃぁそうだ。わたしにとっての『死』はネガティブワードだから。
多分世間にとってもそうなんだと思う。
読んでみると、これはインディアンの言葉だということがわかった。
わたしは今、臓器提供者になるべきか、真剣に悩んでいます。悩む理由は4つ。
・親が「いくら死後とはいえども、できればmizusikiの体は綺麗なままであってほしい」と言う
・脳死と判断された場合、万一生き返る可能性もドナーによって摘み取られてしまう
・人が死ぬのはやはり運命なのではないか、臓器をあげたり受け取ったりするのは自然の法則に反しているのではないか、という後ろめたさ
・ドナーを広めることの、言葉にできない罪悪感
わたしは臓器提供意思表示カードを持っています。
かれこれ一年間、机の引き出しに入れて、週に1回くらいは悩んできました。未だに署名できないでいます。ドナーのことをきちんと勉強すればちょっとくらいは答えに近づけるかもしれない。
そう思ってこの本を読み始めたのですが・・
渋谷のBUNKAMURAで開かれている「ポンペイの輝き」という展示会を見てきました。
ポンペイという、いにしえの都はご存知ですか???
古代ローマ帝国で栄えたけれど、79年8月のヴェスヴィオ山大噴火で廃墟となった都です。
昔NHKか何かで特集をやっていた気がします。
もっとも、この大噴火で埋もれてしまったのはポンペイだけではありませんが。
大惨事で、あっという間に大勢が死にました。
保存環境が良かったようで、犠牲者の体は今でもその形を残していますし、貴金属はその輝きを失ってはいません。実際に展示物を見てみるとこの都がどれだけ豊かだったのか分かります。
「残されたものたち」は今でも、そのときに溢れていた笑い声、酒を注ぐ音、愛の囁き、そういうものをわたしたちの頭の中に描いてくれます。
耳を澄まして聞いてみれば、やっぱりこんな風に思うんです。
人間の営みは大して変わってはいないなぁって。
いくらいろんなものを発明したって人間は酔っ払ったりキスをしたり美しいものを身に着けたいと思ったりする。古代からの営みです。
人は自然の前では弱いもの。
どんなにお金を持っていても、死は決して逃れられない。
皮肉にも逃げるときに持っていった宝飾はそのまま何百年と輝き続け人間は灰と化しました。
だけどまた、そのときの人間の輝きも失われないと思います。
「残されたもの」たちと共に永遠にどこかで生き続けるのだろうと思います。
そのときにこそ宝飾に頼らない本当の美しさと、真の平安を手に入れるのかもしれませんね。
2006.05.05 00:01:20
水俣病フォーラムに行ってきました。
わたしは、患者さんたちが体験談などをお話になり「公害病が二度と起きないようにしよう」というようなことをおっしゃるだけだろうと思って気軽に参加しました。
主旨は確かにそうなんですが、話はもっと大きかった。
私と水俣病との最初の出会いは、小学校の高学年のときだったと思います。
教科書に載っていた記憶があります。
教科書というのは、わたしにとって過去の出来事を記したものでした。
だって全部過去形なんだし。
だから水俣病も過去の病気で、今はもう解決してるとばかり思っていました。
水俣病を政府が認めてから50年。
実際には水俣病はそのもっと前から姿を現していたのですが半世紀が経ちました。
けれど今日発言をした方々に共通する意見は「水俣病は終わっていない」ということでした。
だからこのフォーラムのタイトルが「新たな50年のために」だったのです。
マニュアル本というのは、1割でもなるほど!と思えることを見つけられば良いなと思うんです。
気になるのが、最近の読者は10割の答えを求めすぎるのではないかということです。
本は読者にヒントを与えるべきだと思いますが、答えは読者が見つけるものだと思います。
しかしあまりにも答えをすぐにほしがる人が多いのではないでしょうか。
だから爆発的にマニュアル本というものが売れ始めたのではないかと考えています。
『就職活動をはじめる前に読む本』という本にメーテルリンクの『青い鳥』の話がありました。
ずばりテーマは「自己実現」とは何なのでしょう??ということだと思います。
あらすじは割愛しますが、主人公が捜し求めていた幸せの青い鳥というのは、実は飼っていた鳩だった、というのが結末の物語です。
わざわざ遠回りな話にせず、神様でも登場させて「実は君の鳩が青い鳥だよ」って教えてあげればいいのに・・
しかしそれではこの物語が日本に渡ってくるなんて到底ありえなかったかもしれません。
そもそもいくらじっと観察したところで、鳩は青い鳥にはならなかったかもしれません。
重要なことは、主人公が時間と労力を使って青い鳥を見つけるまでの過程をたどったことです。
青い鳥を見つけたことが重要なのではないのです。
同じように、すぐに答を手に入れることは、答えは見つかってもその人自信が成長しているかどうかという点は別物であると思います。
マニュアルはヒントでなけらばなりません。
ではでは、わたしはどんなヒントを朝倉さんの本で発見したのでしょうか。
その答えのヒントをちょっとだけ紹介しておこうと思います。
朝倉さんは以前、文筆家であり講演家である見山敏先生の本を読んで感動し、直接本人に電話をし逢いに行ったそうです。
この話で、ある少年のエピソードを思い出しました。
佐賀県から、16歳の少年が上京してきました。
目的は日本マクドナルドの経営者藤田田さんに逢うためです。
アポもとってはいないし、なかなか逢ってもらえません。1週間待ちました。
そしてついに面談できたとき、少年は「実業家になるためになにをすべきか」と質問しました。それに対し藤田さんは
「日本人は気付いていないが、これからはコンピュータ、それも小型コンピュータの時代になる」と答えました。
それからというもの少年はコンピュータについて猛勉強しました。そして卒業後には会社を興します。
それが今のソフトバンクです。もちろんその少年とは孫正義さんのことです。
朝倉さんも孫さんも思い切った行動のお陰でで本人にとってはかけがえのない体験をされています。
まずはとにかく全力でトライしてみる、するとおのずと周りも巻き込んでゆくことができるのではないでしょうか。
それからもう1つ、本の中にこんな文章がありました。
朝倉さんがある人に「本当は違うのにそういう風に言われてつらい」と相談すると、その人は
「足を引っ張られてるわけじゃないんだろ。君は頭を引っ張られているんだ。それはすごくいいことだよ。みんながそう思ってるんだからそういう自分になればいい。背伸びがやがて身の丈になる!」と答えたそうです。
そこでわたしはダンスを思い出しました。わたしはジャズダンスを習っているのですが、この踊りでまず大切なのは姿勢です。
足をあげるときも、常にピンとしていることが重要です。
そのために何をするか、操り人形になったつもりで、自分の頭が糸で引っ張られていることを想像するんです。
するとフシギなことにお腹があがって、首も長く見えて、その姿勢が踊るときの当たり前になってくるんです。
本当に操られているわけではないのにそれができたということは、それだけの力があることだと思います。
さて、少しは参考になったでしょうか。
これからもこのブログでは、わたしが見つけたヒント、そしてそこから導き出したわたしなりの解答を、たくさん紹介していきたいと思っております。
2006.04.22 01:36:31
誰かも言っていたと思うのですが、