わたしの大好きなジョン・マルコヴィッチが主演しているので、
ついつい借りてしまいました。あらすじはこんな感じ。
孤児院で育ち、純粋な少年の心を持ったまま大人になったアベルは何よりも子供の笑顔を愛した。
子供たちを救うことだと信じて疑わず、ドイツ軍士官学校のスカウトとして子供を集め続け、村人から「魔王」と呼ばれるようになったアベルだが、
ついにロシア軍が士官学校まで迫ったときに、アベルは子供たちを逃がそうとする。
「魔王」というのはゆうまでもなく、ゲーテが作詞しシューベルトが作曲した、あの「魔王」を基にしているのだろう。
これぞ運命の仕業というくらいに、アベルの人生は運命に操られる。
ヘラジカという動物が聖なる動物のように現れるが(しかしこのシカも又「魔王」と呼ばれている)、なんなのかよくわからなかった。
アマゾンのレヴューによるとヘラジカは神の化身だということだ。
なら、このヘラジカがアベルの運命をにぎってきたのかな・・・・
学校を火事にして、親友を殺してくれた女神の正体だったのか・・・
結局のところ、アベルは善人でも悪人でもない。
魔王であるけれど、少年でもある。
この映画は一言では到底語りつくせない。
かなり難しい映画だ。
それにしても・・・
このアベルはわたしが敬愛するルイス・キャロルになんとなく似ている。
カメラ好きで、子供好きで、子供を惹きつける力をもているところ・・・
(といってもキャロルが好きだったのは少女だけだけど。)
キャロルの面影をなんとなくマルコヴィッチの白でも黒でもない表情に見た気がした。
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