重いタイトルですねぇ・・
この本は、「若者の不安」というテーマがあるのですが、この不安、よーくわかります。
別に財布の中に100円しかない!!どうしよ~とか、
暴走族の車に、自分のチャリをぶつけちゃった!!どうしよ~とか、
明確な事柄に対する不安じゃないんですね。
なんだかわからないけど、漠然とした霧の様な不安がいつもそこにある。
その不安を抱えつつ、とにもかくにも就活を始めてみる。
どんな就活の本にも大抵は「自分」や「何がしたいのか」を知ることの重要性が書いてある。
わたしのような真面目で正義感が強い人間は、一生懸命「自分探し」を始める。
すると・・なんと・・「自分探し」の泥沼にはまってしまう!
自分が何をしたいのかわからない?!働くってどういうこと?!
考えたらキリがない。そうなるともうパニックだ。
こんな話もありました。
企業家向けの情報雑誌『アントレ』の編集者はこんな衝撃的なコメントを言ったそうです。
「とりあえず”起業したい”という人は確実に増えています。その彼らの一番の悩みは”何をしたらいいか分からない”なんです」。
つまり、自分はそんなに小さな人間じゃない、自立してしまおう!!
でもやりたいことなんてわかりゃしないから、大義なんてなくたって起業した後で考えればいいじゃん。
というなんとも楽観的なパターン。でも確かに、確実に20代の若手社長のベンチャー企業はどんどん増えていますね。大学生兼社長なんていう人もいました。
精神科医として傷ついた大人を診て、大学の先生として悩める若者も見ている著者の言葉には説得力がある・・
納得いかない部分も少しはあったけど。
そしてわたしは結局こう思ってしまうんですね。
小さい頃から見せられてきた「働くことの美しさ」なんてものは幻想でしかないのだろうか・・
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