チカーノ文学最大の作家の代表作。
舞台は砂漠のなかの重度身体障害児施設。
ギャング抗争で傷つき、四肢が麻痺して「トルトゥーガ」(スペイン語で亀)と呼ばれる少年の癒しと「再生」の冒険活劇。
神話のように美しくて残酷な物語。
始めは正直、グロイ!と思って、嫌になった。
けれど課題だったこともあり、読み進めた。
するとだんだん、確かに何かと一体になったような安心感を覚えたのです。
こんな本、初めて!!
メインキャラはほとんど子供たち。
けれど彼らは妙に大人びていて、気味が悪い。
子供なりの純粋さみたいなものは感じられない・・・うーん、でもある意味純粋かな。
ピュアなんてかわいらしい感じじゃなくて・・・表現が難しい。
最終的には、ハッピーエンド的な終わり方。
これがメキシコのパチューコなどの話とどう関わってくるかはよく解らないけれど、
なんとなく、アナーヤは神聖な希望の光を同胞たちに与えたかったんじゃないかな、と思った。
*メモ*
p222
「あらゆるものは何らかのかたちで使われる、そうだろう?それがどんな風にとりいれられるかが問題なんだって、サロモンはいっていた。」
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