『経験を盗め / 糸井重里』

経験を盗め

わたしは、この本に出会ってから『経験を盗む』ってよい言葉だなぁ！
と改めて思いました。

井上路望さんの詩に、こんなのがあります。

できる限り

私の知らないものが
この世にたくさんある
一生かかっても
わたしが知ることのできるものは
ほんのわずか
だから私はできる限り
いろんなものを見たい
いろんなことを知りたい
いろんな人に出会いたい

自分に自己投資しなきゃぁ、勿体無い☆

以下は本の引用なり。

p20

それで思ったのは、ものを食べているとき、「甘い」を発見するのが一種のパズルになっているのではないかといことです。

p23

広島、僕は画期的な都市だと思っているんですね。
というのも、メリケン粉の産地でもない、豚肉、イカ、キャベツの産地でもなくて、それでお好み焼きを名物にしちゃったんですから。
原爆ですべてを失い、歴史が中断したからだと思うんですが、何もないところから、お好み焼き文化を築き上げた。

p44

よく外国のナントカ村というものを紹介した本があって、読むと面白かったりするでしょう。だけど僕が子供のころに気付いたのは、その村が面白いんじゃなくて、実は書いた人が面白いんだと。その人はナントカ村をおもしろがれる力があるんです。

p103

昆虫学者が（蟻に）マーキングをして―印をつけないと見分けがつかないので―観察したところによると、せっせと餌を運んでいると思いきや、サボっていて何もしないのがけっこう多かったと。

p130

普通、われわれはジェット機が噴射する音を真後ろから聴くのは耐えられない。ヘッドホンステレオの場合、それと同じくらいの音を聴いていることになります。

p195

日本の女の子たち、アメリカ人とアフリカ人では、コロッと態度が変わるんだって。
日本人の頭の中、黒人はみんなアメリカ人なんです。

p198

ギニアも何かご飯を頼むでしょう。
フルーツ、必ず一緒に出るの。
マンゴーとかバナナとか。セットなんです。

p201

引越ししたとき、日本ではタオルとか石鹸持って、むこう三軒両隣によろしくお願いしますと挨拶に廻りますね。これ、皆さん方の仲間に入れてくださいということでしょう。
ところが韓国は逆で、近所のほうから集まってくる。
何か不自由なことはありませんかって。
むこうから仲間に入りなさいと言ってきてくれるんです。

p205

僕、日本に来てからつらかったことがあるんです。
テレビに出始めたころ、出演者たちが「サンコン、今日顔色悪いね」とか、
呑みに行くと、「何を呑んでも顔に出ないね」とか言うの、冗談で。
だけどアフリカは肌とか顔色の話しない。
日本人は青くなったり赤くなったりするけど、アフリカ人、顔の色に出ないから。