六本木ヒルズの森美術館へ、bill violaのヴィデオ・アート『はつゆめ』を観にいってきました。
「ビル・ヴィオラ: はつゆめ」展
ヴィデオ・アートというジャンルにそもそも始めて出会ったのですが、衝撃的でした。
ただヴィデオを流すというものじゃないんですね。
その場の空間、時間がヴィデオの中のそれらと同化している感じ。
ちょっと怖い感じもするんだけど、時になんだか、懐かしいものも感じた。
わたしの意識の背後に隠れたわたしの無意識に、触れられたのかなぁ。
※以下は内容について言及します。
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・はじめに登場する「クロッシング」では、男が後のほうから歩いてきて、止まったと思ったら炎に焼かれる。
歩いてくる時間が長いだけに、焼かれたときはものすごくショックだった。
・次に、何枚もの薄い布にうつしだされる画は、広がったり縮んだり。
森の中でたたずんでいる感じがした。
・タイトルを忘れたけど、四つのスクリーンに囲まれた部屋もすごかった。
なんだかよくわからない瞬間がぐるぐる廻っている。
そしていつの間にか、男の人の声が上から聞こえてくる。
真ん中に立ったら、そばで囁かれているよう。
「imagination Body」みたいなことを言っていたような気がするんだよね。
あれは天使の声なのかな。
・それから、二つのモノクロの画面が向き合っているもの。
下は赤ちゃんのヴィデオ。上はたぶん老人のヴィデオ。
ふたつの間にはどんな時間が流れているんだろうか、と思った。
そして老人の画面から黒い柱がずーっと上まで伸びている。人は死んだらどうなるのだろう。
・『グリーティング』は、三人の女性が挨拶しているというシーン。
色がものすごくきれいだ。
年が結構いっている女の人がかけている赤いストール?は、生き物みたいに揺れ動く。
・『キャサリンの部屋』では、四つの小さなスクリーンがある。
それぞれ多分、四季と時間を表現しているんじゃないかな。
それにしてもキャサリンは、いつだって緊張した顔をしている。なぜだろう。
多分、結構年配の女性だ。
・様々な人種が集まっているところに洪水が流れ込んでくるのは、迫力があった。
『ディープ・インパクト』みたいな恐ろしさだった。
・『オブザーヴァンス/ 見つめる』では、文字通り、ただいろんな人が悲しそうな顔でこっちを見つめてくる。
わたし、死んじゃったのかな・・???(笑?
あまりにも同情されるので、なんだかこっちの世界が偽者なんじゃないか、と感じた。
・やっぱり最後の『ミレニアムの五天使』は凄い。
客に、余裕を与えてくれない。
水ってなんだか不気味だ。美しいんだけど。
ひとつのスクリーンの天使は、上に上がるのだけど、水に吸い込まれていった。