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被爆者はなぜ原爆症認定を求めるのか

被爆者はなぜ原爆症認定を求めるのか


2006年3月の時点で「被爆者健康手帳」(条件を満たした上で被爆した人に都道府県知事が交付するもの)
を持っている人は全国で25万9556人です。

ところがそのうちで原爆症の認定を受けているのはわずか2280人。

つまり、原爆症と認定されているのは全被爆者の0.7%ほどになります。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。
以下にメモを残しておこうと思います。

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原爆症認定の条件には、以下の二つを満たしていなければなりません。

1「放射線起因性」:
被爆者が原爆の放射線によって病気や怪我をしたこと、あるいは、治癒能力が原爆放射線の影響を受けていること。
2「要医療性」:
原爆放射線によってその病気やけがが治療を必要とする状態にあること。


認定には原爆症認定に関する審査の方針を用います。

これでまず、原爆投下時にいた場所と爆心からの距離と遮蔽で、被爆放射線量を求めます。

白内障などの病気は被爆線量の「閾値」が定められ、治療が必要かどうか判断されます。

閾値」:

ある病気や疾病がが発症するかしないかの境目となる値。
放射線防護学では、放射線による病気や障害の中には、ある一定以上の線量を被爆しないと発症しないものがあると考えられており、「審査の方針」では放射線白内障の閾値を1.75シーベルトと定めます。

一方で、癌などは、閾値がありません。それはどんなに低い線量でも発症する可能性があることを意味しています。

そこで「審査の方針」では、癌などについてはこの被爆射線量と性別、当時の年齢から、「原因確率」というのを求めていきます。

原因確率」:

「審査の方針」は、主としてがんの部位に応じて疾病を分類したうえで男女別に一覧表をつくり、被爆時の年齢と放射線量をあてはめれば、原爆放射線がその疾病の原因となっている確率を求めることができるとして、この確率を原因確率と呼んでいる。

厚労省は2001年に「審査の方針」が定められるまで、すべての疾病に閾値があるということで、後から援護に爆心近くまでやってきた人や、遠距離にいた被爆者、といった人たちを切り捨ててきました。

でも実際は、少量の放射線でも、体に異常を起こさせる可能性があるのです。

そしてこの「原因確率」の求め方についても、問題があると、本は述べています。

 このようにして原爆症として認定されている人は少なく計算されているようです。

 

メモはこのくらいにして、わたしはこう思います。

もしかしてのもしかして、被爆者にもお金目当て、という人はいくらかはいるかもしれません。
けれど、そういうことは問題にしてもきりがないと思います。

大事なのは、国の責任が果たさるかどうか。
後世に、この原爆の悲劇を正しく伝えられるかどうか。

これが一番大切なのではないでしょうか。
そのためにもなるべく公正に判断されなければなりません・・・

あ、というか、水俣病問題でもまったく同じことが起きていますね。


それにしても、広島に落とされた原子爆弾の名前は「リトルボーイ」・・・

坊やのくせしてずいぶんやってくれたねぇ!

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