インテル創業者ゴードン・ムーアが1965年に提唱した「ムーアの法則」がある。
p10
もともとは「半導体性能は一年半で二倍になる」というシンプルな法則だったものが、現在は広義に「あらゆるIT関連製品のコストは、年率30%から40%で下落していく」という意味に転じた。その法則によって
「世界政府っていうものが仮にあるとして、そこで開発しなければならないはずのシステムは全部グーグルで作ろう。それがグーグル開発陣のミッションなんだよね」
グーグルに勤めるわたしの友人はこう言った。
インターネットの真の意味は、不特定多数無限大の人々とのつながりを持つためのコストがほぼ0になったということである。
子供の頃に「1億人の人から1円ずつもらえたら1億円になるなぁ」なんて夢を思い描いたことのある人は多いのではないだろうか。
「1円くれませんか」と人々を訪ね歩けば、かなりの確率で1円ならもらえるとしても、1円貰うための労力・コストが大きいから、リアル世界では非現実な夢想に過ぎなかった。
でも誰かから1円貰うコストが1円よりもずっと小さいとすれば、『不特定多数無限大の人々から1円貰って1円稼ぐ」ネットビジネスは現実味を帯びてくる。
ヤフーとグーグルの競争の背景には、サービスにおける「人間の介在」の意義を巡る発想の違いがある。
10代で「コンピュータの私有」に感動したゲイツ世代は、インターネットの「こちら側」への拘りを今も捨てきれずにいる。p233
しかし10代で「パソコンの向こう側の無限の世界」に感動したページ/ブリンの世代は、インターネットの「あちら側」に全く新しい創造物を構築しつつある。まさに世代交代のときなのである。
日本という国は「いったん属した組織を一度も辞めたことのない人たち」ばかりの発想で支配されている国であるということを再発見した。
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