今春から関わってきた水俣病・・・やっとこさ、それが世界で始めて発生した水俣市を訪れることができた。
向かった先は水俣湾埋立地。水俣病の原因である水銀をどうしても浄化することができず、苦肉の策として海を埋め立ててしまった所だ。
ここはとってもヘンな所。不気味なくらい海が美しい。なぜだろう・・?
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不知火の海で培われたたくさんの豊かさが、工場が排出した水銀によって消滅した。
魚も鳥も猫も、そして人間も死んだ。
命の重さに格差はない。一体どれくらいの魂が行き場をなくした?
飛龍を表したオブジェ。解説を読み忘れてしまった。
確か石牟礼道子さん能で、竜が水俣病を吸い取って死んだという話があったと思うけれど、もしかしてそれに関係しているのかな。
たくさんのお地蔵様が海に向かって立っている。
これらのお地蔵様、緒方正人さんをはじめとする水俣病患者の方々が彫ったときく。
遠くからでは何の形なのかよくわからなかった。
近づいてみて何気なく影を見てゾクっとした。それはしくしく泣いている女の子だった。
天気がよかった為なのか、ここはとにかく穏やかな海だった。
出水や阿久根と違って、波がほとんどない。
砂浜ではなくコンクリートに寄ってくるわずかな波は、何かに遠慮しているようだった。
わたしを導いてくれた親子。彼らはどこまで歩き続ければいいのか。
歩道のすぐ後には工場がある。
こんなにたくさんの木を、一体何に使っているのだろう。
海に向かってトランペットを吹いている男性がいた。
トランペットの威風堂々とした音色はどんどん海に吸い込まれていった。。。。
ここにはたくさんの怒りと、憎しみと、それ以上に悲しみがある。